元教師 黒目のブログ

元公立の教師で現在も子育ての世界で働いています。公教育、私教育合わせて約7年間仕事で子供を育てています。そんな中で役に立ちそうな知識や経験をアウトプットしていきたいと思います。

小学生の内から英語の能力を伸ばしてあげたい親御さんへ、公教育と民間教育どっちがいいの?

どうもみなさんこんにちは
先日こんな論文を見ました。

小学校外国語教育における教育実践研究の動向と展望,東京大学大学院教育学研究科紀要 第59巻 2019

私が所属する教育現場でも保護者様から
「先生!英語能力を伸ばせてあげてほしい!」
という声をよく耳にします。
なので、今回は英語教育について論文を要約&解説した後、自分の考えについて述べていきたいと思います。

1.要約&解説
この論文では

小学校において行われてきた外国語教育実践について,どのような研究が行われてきたのか,そしてどのような知見が得られているのかを整理する。そのうえで,小学校外国語教育に関する実践研究の課題と今後の展望を示す

というように、過去、今、そして未来にどのように英語教育がなされていくかを研究しております。
ではこの研究を経て結果どういうことがわかったかというと、

今後は,継続的に,あるいは複数の教師や現場に関わるとともに,個別の実践研究同士の関連性を精査し,共通性や相違点を導くことが求められる。

ということです。
要するに研究者が教育現場と直に関わり、自分がしている研究を精査していくということですね。なぜこのような結論になったかというと、

小学校教師が実践研究に主体的に携わるのが困難であるかという状況も垣間見られる。
・今回扱った一連の研究の動向から導き出される課題として,研究と現場との接点が限定的である点が挙げられる。これらの研究の多くは,単一授業,単一単元,単一年度,いずれかの実践を対象にしている。複数年にわたって,あるいは複数の現場に関わっている研究者は6名に過ぎない。また継続的に研究に取り組んでいるのは4名に留まっている。

といった結果から上記のような結論に結び付いたのでしょう。

2.考え
この研究結果をみてこのような皆さんの声が聞こえてきました。
「え!?継続的に研究に取り組んでいるのは4名ってすくなっ!」
教育現場で研究に携わっている方ってそんなに少なかったんですね 笑
ただ元公教育の教師としては
「まぁそりゃそうだろうな~」
と思ってしまいました。
研究者も教職員も日々激務の中追加で研究の仕事もやるとなると過労死するのではないかと思います。
なのであくまで一個人の考えですが
「公教育の現場で英語教育が発展していくのは、まだまだ時間がかかるんじゃないかな~?」
というのが率直な感想です。
また、それと当時に、現在民間教育の立場に属する立場から考えれば、これはあくまで憶測なのですが、冒頭で私が所属する機関にも英語教育を望む声がよく聞こえてきます。これはひょっとしたらこの研究結果と同じように、
「公教育現場で英語教育が発展することに時間がかかることを示唆した故の声なのかな?」
とも思ってしましました 笑
そうなれば子育てのプロである私よりも先に世の中の情報をキャッチしている保護者様の情報収集能力はすごいなと思いました 笑
私もプロとしてまだまだ頑張らねばと改めて思います。
現在民間教育でも英語教育に力を入れている機関はたくさんあるので、もし自分の子供に英語能力を身につけさせたい!という方は、公教育ではなく、民間教育に期待&依頼することがいいかもしれません。
今回は以上となります。
ここまで閲覧ありがとうございました。

参考文献:
小学校外国語教育における教育実践研究の動向と展望,和田あずさ,東京大学大学院教育学研究科紀要 第59巻,2019