こんにちは黒目です。
以前仲良くしているお母様からこのような話を聞きました。
「この前ウチの旦那が子供に暴力を振るっちゃった。私も自分の子供にむかつくことはあるけどあれややりすぎ」
ということらしいです。
私としては今まで何人も保護者さんと話を聞く中で、体罰と言われることを親御さんがしてしまったという話は時々耳にします。どうしても子育てをしている中で親もストレスがたまり、感情のコントロールが上手くいかず、手が出てしまうことはよくあることです。
そこで今回も研究論文を元に、体罰や虐待が子供の脳にどのように影響するかを解説していきます。この解説を理解していただき、ここまで子供に悪影響なものであると自覚できれば、それだけである程度の抑止力にもなるのではないでしょうか？
それでは解説に移ります。
１．要約＆解説
これは福井大学子どものこころの発達研究センターの友田明美教授が書いた論文ですが、この論文によると
「生まれてこなければよかった」「死んだほうがましだ」など，暴言を受け続けると，聴覚に障害が生じるだけでなく，知能や理解力の発達にも悪影響が生じることも報告されている。言葉の暴力は，身体の表面には傷をつけないが心や脳に傷をつけることを看過してはならない。
と、されています。なので、言葉による暴力は物理的に聴覚だけでなく、心理的にも悪影響であることが明らかになっています。また体罰については、
一般に体罰は「しつけ」の一環と考えられているが，驚くべきことに「体罰」でも脳が打撃を受けることがわかった。厳格な体罰（頬への平手打ちやベルト，杖などで尻をたたくなどの行為）を長期かつ継続的に受けた人たちの脳では，前頭前野の一部である右前頭前野内側部の容積が平均 19.1 パーセントも小さくなっていた
とされています。さらに具体的には
この領域は前頭前野の一部で，感情や思考をコントロールし，犯罪抑制力に関わっているところである。さらに集中力・意思決定・共感などに関わる右前帯状回も，16.9 パーセントの容積減少がみられた。物事を認知する働きをもつ左前頭前野背外側部も14.5 パーセント減少していた。
という結果になったようです。前頭前野は上記にも記述されているように、感情のコントロールにも影響する大事な部分ですので、ここが小さくなってしまうと犯罪抑止が効かなくなってしまうようですね。そして、DV目撃による脳への影響も研究され、
DV 曝露を受けた子どもにはさまざまなトラウマ反応が生じやすく，知能や語彙理解力にも影響があることが知られている。
「言葉による DV」を目撃してきた人のほうが，身体的 DV を目撃した人より，脳のダメージが大きかった。具体的には，視覚野の一部で夢や単語の認知に関係する舌状回の容積が，身体的 DV は 3.2 パーセントの減少に対して，言葉による DV では 19.8 パーセントの減少と 6 倍にもなっていた。さらに複数のタイプの虐待を受けた場合，脳へのダメージはより複雑になり，深刻化する。
という結果になったようです。やはり、体罰、暴言、DV暴露（目撃）などは科学的にも１００害あって１利なしということですね。当たり前ですが。
２．感想＆考え
今回の研究結果でも明らかな通り、体罰、暴言、DV暴露（目撃）は子供の重要な脳の部分「前頭前野」にダメージを与える恐ろしい行為でああります。
もし今回の記事を見ている方の中で
「私の子供は感情のコントロールができない、我慢ができない、他の人の気持ちを理解できない、どうして・・・」
と困っている保護者の方がいましたら、もしかしたら体罰、暴言、DV暴露（目撃）などを思わずやっていませんか？もし心当たりがあるなら、今回で子供の脳にどれだけダメージがあるかを理解していただき、子供を成長させるためにできるだけ有効な手段を取っていただきたくおもいます。当ブログでは科学的な根拠をもとに、子供を成長させる教育方法を載せているので、是非参考にしてください。
本投稿は以上です。
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当ブログはあなたの子供の子育ての一助になれば幸いです。
ここまで閲覧ありがとうございました。
参考文献：
体罰や言葉での虐待が脳の発達に与える影響
https://psych.or.jp/wp-content/uploads/2018/01/80-13-16.pdf
