元教師 黒目のブログ

元公立の教師で現在も子育ての世界で働いています。公教育、私教育合わせて約7年間仕事で子供を育てています。そんな中で役に立ちそうな知識や経験をアウトプットしていきたいと思います。

子供の幸せのために科学的に知見に基づいて親御さんができること、その1

こんにちは黒目です。

ブログ開設一回目としてどのようなタイトルで記事を書こうかな~と考えていたのですが、最近仕事でお母様から

 

「この将来が凄く心配、小学校の時点ですでに勉強が嫌いすぎて成績がひどい。先生、何かいい方はありませんか?」

 

と聞かれたことを思い出しました。

確かに、小学校から中学校、そして高校に上がるにつれて、子供の自尊心というものは下がっていく傾向にあります。これは平成26年度の厚生労働省の資料でもはっきりと自尊心の低下が見て取れます【1】。

 

その子供の自尊心の低下の大きな一因として、それは学業やスポーツなど、能力面での周りと自分の比較が問題視されています。大人でも近年自尊心を向上させる書籍や動画が流行しているように、子供も同じように問題を抱えているということです。

 

というように、子供の自尊心にもかかわってくる学業についてですが、今回は学業についての記事ではありません。冒頭のお母様のように自分の子供の将来についての悩みが今回のテーマです。そのテーマについて、私なりの持論を今回唱えてみたいと思います。

 

では最初に結論を述べます。

 

子供の幸せを考えるのであれば、子供が「外に出て自分が熱中できるもの、その時全力を出せて語れるもの」を次々に探す

 

と考えます。

はっきり言って私自身、そもそもそこまで学業に拘る必要がなく、学業やスポーツではなく、将来の子供の幸福度を考えるべきという考えです。

 

「いや、幸せを考えていない親とかいないから、私が子供の幸せを考えてないとでも思っているんですか先生?」

 

と思われるかもしれませんが、ではそういう親御さんに反対にお聞きします。

 

「ではその子供の幸せとはなんですか?」

 

そうするとほとんどの親御さんは、

 

「そもそも人の幸せとか人それぞれでしょ?その人の幸せを同一に考えることはできません」

 

と、お答えされると思います。しかし、この考えが親御さんの悩みを解決できるポイントであると考えます。

 

おそらくですが、このような考えを持っている親御さんは、今のこの時代、人の幸せというものは数値化して示すことができる。ということを知らないのではないかと思いました。

 

例えば、これはアメリカのイノリノ州立大学のエドディーナー先生が考案した人生満足尺度というものです。これはたった5個の項目により、今までの人生での本質的な幸福度を客観的に測定することができるというものです。

最後にそのサイトを載せておくので、もし今までご覧になったことがない方は一度テストされてみてはいかがでしょうか?【2】

このように人の幸せとは数値化できるものであるということです。(ただ、このテストに至っては情緒不安定な方は数値がバラけてしまいます。そんな方は、何回かテストを行って、その平均を取れば、現在の幸福度を数値化することができると思います)

 

人の幸せというものは日々研究され、「確実なことは言えないけど大半の人はこれをすれば幸せになれるんじゃないの?」ということが明らかになりつつあります。

 

では、さらに結論に至った過程を掘り下げていくと、これはメンタリストDAIGOさんのブログ記事を見てるときに出会ったサイトなのですが、イギリスのexodustravelsという旅行会社が幸福な人たちの特徴をチェックしたデータセットがあります。下記の参考文献に載せておきます【3】。

 

このデータによると、自分がとても幸せだと考えている人の3/4がいつも新しい体験を探している。という事実が明らかにされています。

なので、もし本当に子供の将来を考えているのであれば、親として二つポイントがあり、

 

  • 子供が興味をそそるものを提案してあげる
  • その興味を全力でやるように声かけをしたりフォローをする

 

これだけで十分であると考えます。

 

これは私が実際に子供に提案したことですが、私が家庭教師をしていた時に、小学校低学年のお子さんを受け持ったことがあります。その時に、最初私が用意したプリント教材を使ってやりたくないとお子さんに言われたことがあります。そこで、勉強をする前に、その場でスマートフォンを取り出し、「こんな教材だったらどうか?」「算数が嫌だったらこっちの教科はどうか?」と、様々な勉強法を子供と話しました。

その結果、その子供用の教材を買うと「この本は僕だけのものだからお母さんは触らないで!最後までやって全部埋めるの!」と言ってきちんと最後まで算数を学習することができました。

 

このように、これでも駄目ならコレ、それでも駄目ならさらにコレ、というように、子供に自分の考えうる限りの方法を提案しつくしてやることがいいと思われます。

 

もし当ブログを閲覧していらっしゃる親御さんの中で、冒頭のような悩みを持っている方がいらっしゃったら是非ひとつの意見として取り入れていただけたら幸いです。

 

今回の記事はここまでにします。

閲覧ありがとうございました。

 

 

 

参考文献:

1.平成26年度、厚生労働省、日本の子供たちの自己肯定感が低い現状について

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/chousakai/dai1/siryou4.pdf

2.人生満足尺度

http://www2s.biglobe.ne.jp/~SHUJI/happiness.html

  • exodustravels

https://www.exodustravels.com/