どうもこんにちは黒目です。
先日こんな論文を目にしました。
LD(学習障害)と特別支援教育
jissenkiyo122936.pdf
この研究は2009年に発行された論文なので、少し昔の論文なのですが、改めてLDというものがどういうものかを勉強する意味で少し読んでみました。
今回はこの論文を元に、皆さんと一緒にLDについて勉強しなおしてみようと思います。
それで論文の内容に触れていきます。
1.要約&解説
この論文ではLDに視点を定め、特別支援教育の現状と課題について考えていくことを目的としています。そして、まずLDの定義について記述されています。その定義とは
LDは,米国で1960年代に登場した言葉である。重度障害から軽度障害への関心の広がりを背景に,様々な名前で呼ばれていた子どもたちを総称する概念で「傘(アンブレラ)概念」といわれた。1980年代後半には定義についてのコンセンサスづくりが盛んに行われ,最終的には全米LD合同委員会(NJCLD)の次のような定義が採用された。「学習障害とは,聞く,話す,読む,書く,推理する,あるいは計算する能力の習得と使用に著しい困難を示す,様々な障害群を総称する用語である。
わが国の定義もこのNJCLDの定義を基本的に踏襲している。
とされています。最初は米国の方で定義され、それが日本の定義にもなったということですね。ただ定義についてはこのようにも記述しています。それは
LDは米国における制度上の法律用語であり,教育用語である。わが国にはそれを理解する状況がほとんどないところに,米国からLDという概念が直接導入された。その後,LDという用語は次第に整理され,学習の特異な困難を中核とする教育概念として定着してきた。
ということです。そのLDという用語はあくまで教育用語であり、それを元に教育概念が作られているわけですね。
そして、LDの原因として1999年に文部科学省(当時文部省)は、
その原因として,中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが,視覚障害,聴覚障害,知的障害,情緒障害などの障害や,環境的な要因が直接の原因となるものではない。
と記述しています。LDの原因についてはあくまで推定の範囲内ということですね。まだはっきりした原因については分かっていなかったようです。
そして、この論文のもう一つの核となる特別支援教育については、
2001年1月「21世紀の特殊教育の在り方について(最終報告)」ではじめて,『特別援教育』という名称が登場し,モデル事業は全国47か所へと拡充された。
と記述されています。2001年に初めて支援教育が生まれたわけですね。そこからこ現在は2022年9月ですからまだ21年ほどしかたっていないわけですね。
そしてその定義とは、
特別支援教育とは,従来の特殊教育の対象の障害だけでなく,LD,ADHD,高機能自閉症を含めて障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けて,その一人ひとりの教育的ニーズを把握して,その持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善又は克服するために,適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものである。
とされています。要は障害を持っている子が受ける教育支援ということですね。
では次にもし自分の子供がLDなんじゃないか?と思った後の流れについては、
(6月12日)母親面接
(6月19日)学校心理士によるWISCIIIの実施
(7月10日)学校心理士による結果説明テストを実施した心理士が説明のため来校した。母親と筆者,学級担任が同席した。
(9月18日)学級担任へのコンサルテーション
(10月26日)母親面接
(X+1年1月)学級担任へのコンサルテーション
という流れが実際にあったようですね。
これらの流れを通して、お母様の不安を解消していったようです。
2.感想&考え
自分の中では勉強になった部分もありますが、やはりこの論文を読んだだけではまだ医学的な検証が気になる所です。また定義自体を改めて読んでみると「聞く,話す,読む,書く,推理する,あるいは計算する能力の習得と使用に著しい困難を示す,様々な障害群を総称する用語である」の部分の著しいって
どのレベルまでが著しいんだ?
8時間勉強しても足し算引き算が身につかなければ著しいにはいるのか?
など、疑問に思った点が増えたのが気になります。
ただ自分の子がLDと疑問に思ってからのその後の流れなどは実体験に基づいたものですので、非常に説得力があり分かりやすく、具体性があり読んでも勉強になりました。
もし自分の子がLDと発覚した!どうすればいいのか!についてから悩んでいる保護者様はぜひ一読してみてはいかがでしょうか?
本投稿は以上です。
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当ブログはあなたの子供の子育ての一助になれば幸いです。
ここまで閲覧ありがとうございました。