元教師 黒目のブログ

元公立の教師で現在も子育ての世界で働いています。公教育、私教育合わせて約7年間仕事で子供を育てています。そんな中で役に立ちそうな知識や経験をアウトプットしていきたいと思います。

「ウチの子はどうしてトロくて授業についていけないの?バカなの?」ちょっとまって!それは視覚機能の弱さが原因かも!?

どうもみなさんこんにちは。
先日こんな論文を目にしました。

「視覚機能の弱さを抱える子どもたちと共に」
https://www.hyogo-c.ed.jp/~kyoshokuin-bo/30jireishu/5.pdf

この研究では黒板の字を綺麗に書くことができない、早く書くことができない子供はなぜか?というものを研究したものです。そしてその原因は視覚機能の弱さにあるのではないかという点に着目したのです。
この研究によって
「自分の子供は黒板の字を綺麗に書けない」
「いつも板書するのが遅くて、書く前に消されてしまう」
という悩みを抱えた親御さんの手助けになるのではないかと思い、今回記事としてまとめることにしました。
では閲覧ください。

 

1 要約&解説
この研究ではまず、

教師に視覚機能の知見があれば、①写すのが遅い、②漢字の習得が悪い、③音読がたどたどしい、④ボール運動が苦手など日常的な子どもの生活の様子から、視覚機能の弱さに気づくことができる場合がある。 そして、その事実をきっかけになんらかの発達障がいの可能性に気づくことができる。

と、問題提起されています。その問題に向き合うことがとても大切だということですね。そこは努力不足というわけではなく発達障害の問題ということです。ではどうやって気が付けるかというと、

児童理解として活かす教師に視覚機能の知見があれば、①写すのが遅い、②漢字の習得が悪い、③音読がたどたどしい、④ボール運動が苦手など日常的な子どもの生活の様子から、視覚機能の弱さに気づくことができる場合がある。

以上のようなことが、もし学校生活を過ごしている自分の子供に見られれば、その
では具体的にどのようにトレーニングしたかというと、

【朝の時間の眼球運動トレーニング】 
学級で毎日3分程度、①自分の指や②教室にあるものを使って視覚機能のトレーニングを行った。 
・サケードトレーニング 
教科書の幅程度の間隔をあけた左右の親指の爪を、「上下・左右・斜め」と交互に見つめることで目を動かす。 
・パスートトレーニング 
親指の爪を「上下、左右、斜め、一周」と動かしながら、追いかけるように目を動かす。 
・より目のトレーニング 
いわゆるより目の運動。指の先を見つめながら前後に動かしピント調整をする。 
・黒板を使ってのサケード・パスートトレーニング 
ランダムに数字を書いておき、顔を固定した状態で、数字を素早く探したり、たどったりする。

などが実際に行われているトレーニング事例です。

 

2 感想&考え
今まで出会ってきた保護者の方にも同じような悩みを抱えている方が何人もいたのを思い出しました。そしてそのような問題を抱えている子供にたくさん授業をしてきました。その授業の中で
「もうここはみんな写したかな?じゃあこっちの黒板に書いた字は消すよ~」
と何度も発言したと思います。
そして板書の遅い子供が遅れていきました。この研究を読んだ今なら問題を解決できるように思えます。まだまだ勉強不足だったなぁ~と思います。
ただ、これは先生だけの問題ではないように思えました。ようは努力不足というわけではなく発達障害の問題というどこに問題があるかを明らかにし、その問題に対して上記に記述されているような適切なトレーニングをすることが重要ということです。
もし、今回の私のブログを読んで、自分の子供が視覚機能に問題を抱えているかもしれないと思えたら当ブログでも無料のビジョントレーニングシートを載せているので、一度扱ってみてはいかがでしょうか?
本投稿は以上です。

 

跳躍性眼球運動ビジョントレーニング(文字探し)の初級編無料教材
https://motokyousikurome.hatenablog.com/entry/2021/05/03/111642

跳躍性眼球運動ビジョントレーニング(数字探し)の初級編無料教材
https://motokyousikurome.hatenablog.com/entry/2021/05/02/183605

ここまで閲覧ありがとうございました。

参考文献:
「視覚機能の弱さを抱える子どもたちと共に」南あわじ市立八木小学校,浜田 啓久
https://www.hyogo-c.ed.jp/~kyoshokuin-bo/30jireishu/5.pdf