どうもみなさんこんにちは。
先日こんな論文を目にしました。
学校いじめ防止基本方針の意義 : 東京都X区立小中学校における策定状況からの考察
https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/54606#.YJJoiKFUuUk
いつかの記事で、
いじめ対策では方向性とその質がもっとも重要
という話をしたのですが、具体的な方向性の話をしていなかったと思うので、今回はその方向性の話をしようと思います。
いつも通りその根拠となる論文の解説&要約をしてから、それを元に自分の考えを述べていきたいと思います。
1.要約&解説
この研究は調査方法として
東京都 X 区立小中学校全 30 校(小学校 20 校、中学校 10 校)のうち学校いじめ防止基本方針をインターネット上で公開している 29 校(小学校 19 校、中学校 10 校)について、計量テキスト分析を行った。その後、テキスト分析の結果に独自性のある基本方針を定めていた学校を対象として、基本方針の独自性の生まれた背景や、基本方針の学校における意義についてインタビュー調査を行った。
というように、いじめ方針からインタビューを行っています。
まずテキストデータの結果についてですが、
公開されている 29 校の基本方針の内容について、小学校同士・中学校同士については数校を除いてほとんど同一の文章であり、若干の差が見られるのみだった。
となり、ほとんどの学校でいじめ対策に差は見られないようでした。
また、一部の学校のインタビュー調査結果では、
・教員間の認識を統一し、「ぶれ」を防ぐ
・学校外部に対して対応を「見える化」し、学
校外部への説明を容易にする
・生徒を不適切な対応から守る
という意義があるとのことでした。
ただ、以上を踏まえた上での総括として、
C 中学校については、「実情に応じ」た内容を策定することを教員が意識していたが、他の28 校については、そもそも内容に他校との明確な差が見られない、実情に合わせて更新されていない、更新の必要性を感じていないなど、必ずしも基本方針
が学校の「実情に応じ」ているとは言い難い状況が明らかとなった。
となり、一部の学校以外は実情に応じるどころか、そもそも必要性を感じないとのことでした。
2.感想&考え
以上の結果を踏まえ私の考えですが、はやりホームページに書いてあることは、実情に基づいていない所か、学校内部の者も必要性と感じていることは少なそうなので、その言葉通りにイジメ対策がされているわけではなさそうですね。
正直元教員の目線から立っても基本方針はそこまで変える必要があるかは疑問に思います。
基本はあくまで基本なので、いじめの形態はすぐ変わっていき、その対策はその他の犯罪対策と同じでいたちごっこになりがちです。
また、これは本文にも記述されていることですが、
危機意識の強い教員が異動で入ったことにより、学校内でも意識の改革が起こり、教員全体の危機意識の強化につながり、そうした意識が他校とは異なる基本方針の作成につながっていた。
と、書かれている通り、危機管理能力を持っている人がどれだけいるか、どれだけの修羅場をくぐってきている人がいるか、など、学級の先生方の力量によるものが多そうです。
その上で重要なのは、基本を踏まえた上で学校の実情を踏まえた取り組みが行われているかどうかだと思うので、まず自分の子供が所属している学級の先生方の危機管理能力について問うてみれば、一番自分の学校でイジメ対策がされているかがわかると思われます。
以上で本投稿を終えます。
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ここまで閲覧ありがとうございました。
参考文献:
学校いじめ防止基本方針の意義 : 東京都X区立小中学校における策定状況からの考察
https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/54606#.YJJoiKFUuUk